腹部 コンパートメント 症候群。 コンパートメント症候群について

腹部コンパートメント(区画)症候群 日本救急医学会・医学用語解説集

腹部 コンパートメント 症候群

不可逆的な機能障害や壊死であるため、一度起こってしまうと機能改善は望めない• 前腕のコンパートメント症候群の後遺症としてフォルクマン拘縮がよく知られている 好発部位• 上肢:前腕(拳側・橈側・背側コンパートメント)• 下肢:下腿(前方・深後方・浅後方・外側コンパートメント) 発生原因• 前腕:外傷(上腕骨顆上骨折・前腕骨骨折・肘関節脱臼) 不自然な肢位での長時間圧迫など• 下腿:下腿骨折・打撲・強い捻挫・腓骨筋断裂など 術後のコンパートメント症候群• 整形外科領域での術後に、コンパートメント内への術後出血などが原因でコンパートメント症候群をきたすことがある• 過度の手術操作• 骨髄内のリーミング操作(掘る、削るなどの手技のこと)• 筋膜や皮膚に無理な緊張のかかる創閉鎖• 術後早期の患肢下垂は血液やリンパ液の循環を阻害しコンパートメント症候群をきたす誘因となる 臨床症状• 患部の著明な腫脹、水疱• 疼痛の増強• 圧が上昇して障害された筋肉を他動的に伸展すると疼痛が誘発される• 当該神経の知覚・運動障害• コンパートメント内圧計測値が30mmHg以上という状態が持続する(50mmHg以上は緊急手術適応)• 症状が進行した場合、障害されたコンパートメントより末梢での動脈拍動が低下する 治療 経過観察• 神経症状や機能障害がなく、疼痛・腫脹が軽度であれば、慎重な経過観察を行う• 細動脈循環が保たれるように患肢を挙上し、局所の冷却を行う 手術• 障害が起きているコンパートメントを覆う部位の、筋膜切開術を施行し、除圧を図る• 前腕では、屈筋群の筋膜切開と同時に手根管開放を行う• 下腿では、前方・深後方・浅後方・外側コンパートメントの筋膜切開を行う• 開放創のまま減圧をはかる場合、頻回のガーゼ交換や感染予防への配慮が必要となる.

次の

コンパートメント症候群の予防とケア【いまさら聞けない看護技術】

腹部 コンパートメント 症候群

原因 下肢や大腿、前腕などには、筋肉がいくつも存在しており、それぞれの筋肉は「筋膜」と呼ばれる固い膜で囲まれています。 筋膜に囲まれた空間(すなわち「コンパートメント」)の中には、筋肉以外にも血管や神経も一緒に存在しています。 筋膜はこれらの組織を一つの有機体として効果的にはたらけるように束ねる役割を果たしており、したがって筋膜は容易に伸長することはありません。 コンパートメント症候群とは、コンパートメントと呼ばれる空間内の圧力が異常に高くなることを原因として発生します。 何かしらの誘因で筋肉が腫れるようになると、容易にコンパートメント内の圧力が異常上昇します。 コンパートメントは固い筋膜で囲まれており圧力が高くなりやすく、血流障害が引き起こされることになります。 血流障害が続くと、筋肉や神経が虚血状態に陥り、最終的には細胞が死んでしまいます。 筋肉が影響を受けると「」と呼ばれる病気を発症し、致死的なや腎機能障害を生じることになります。 また、筋肉が強い障害を受ける結果として拘縮を残すこともあります。 なお、固い筋膜で囲まれた前腕や下肢がコンパートメント症候群の好発部位ですが、お腹の中の圧力が急激に上昇することからも同様の病態を発症することがあります。 コンパートメント内の圧力が上がる原因として代表的なものは、やなどのです。 また血流障害を受けていた部位が、手術や薬剤などで血流が改善したときにもコンパートメント症候群が発症することがあります。 その他、や不適切なギプス固定、ステロイドなどでも発症することがあります。 長距離ランナーなど、同じような動作を繰り返す場合にもコンパートメント症候群を発症することがありますが、急性に発症するときに比べて急激なコンパートメント内の圧力上昇を来す訳ではありません。 検査・診断 コンパートメント症候群では、「needle manometer法」と呼ばれる方法で診断されます。 この方法では実際に針をコンパートメント内に差し込み、圧力を測定することになります。 コンパートメント症候群を発症していると、コンパートメント内の圧力が異常上昇をしていることが確認されます。 コンパートメント症候群では、をきっかけとして発症することが多いです。 したがって、や筋肉内血腫が存在しないかを確認するためにレントゲン写真やCT、MRIなどの画像検査が行われることがあります。 またコンパートメント症候群では、を発症することもあります。 筋肉内の物質が大量に血液中に入り込んでいないかを検索するために、血液検査にて電解質(カリウム)、CPKなどの物質を測定します。 治療 急激にコンパートメント症候群を発症しているときには、筋膜切開と呼ばれる緊急の対応が必要になります。 固い筋膜を切開することで、コンパートメント内の圧力が低下しやすいように、圧力の逃げ場所を作る方法になります。 スポーツなどの繰り返し運動で慢性的に経過しているコンパートメント症候群に対しては、保存的な治療方法が選択されることもあります。 靴を変えてみたり、痛み止めを使用したり、一時的な休養を勧めたりします。 慢性的なコンパートメント症候群において保存的な治療方法をとっても症状が改善しない場合には、急性発症のコンパートメント症候群と同様に筋膜切開術が選択されることもあります。 しかし、急性発症したときと異なり緊急疾患としての対応が求められる訳ではなく、あくまでも治療方法の一つの選択肢として考慮されます。

次の

下腿コンパートメント症候群について

腹部 コンパートメント 症候群

不可逆的な機能障害や壊死であるため、一度起こってしまうと機能改善は望めない• 前腕のコンパートメント症候群の後遺症としてフォルクマン拘縮がよく知られている 好発部位• 上肢:前腕(拳側・橈側・背側コンパートメント)• 下肢:下腿(前方・深後方・浅後方・外側コンパートメント) 発生原因• 前腕:外傷(上腕骨顆上骨折・前腕骨骨折・肘関節脱臼) 不自然な肢位での長時間圧迫など• 下腿:下腿骨折・打撲・強い捻挫・腓骨筋断裂など 術後のコンパートメント症候群• 整形外科領域での術後に、コンパートメント内への術後出血などが原因でコンパートメント症候群をきたすことがある• 過度の手術操作• 骨髄内のリーミング操作(掘る、削るなどの手技のこと)• 筋膜や皮膚に無理な緊張のかかる創閉鎖• 術後早期の患肢下垂は血液やリンパ液の循環を阻害しコンパートメント症候群をきたす誘因となる 臨床症状• 患部の著明な腫脹、水疱• 疼痛の増強• 圧が上昇して障害された筋肉を他動的に伸展すると疼痛が誘発される• 当該神経の知覚・運動障害• コンパートメント内圧計測値が30mmHg以上という状態が持続する(50mmHg以上は緊急手術適応)• 症状が進行した場合、障害されたコンパートメントより末梢での動脈拍動が低下する 治療 経過観察• 神経症状や機能障害がなく、疼痛・腫脹が軽度であれば、慎重な経過観察を行う• 細動脈循環が保たれるように患肢を挙上し、局所の冷却を行う 手術• 障害が起きているコンパートメントを覆う部位の、筋膜切開術を施行し、除圧を図る• 前腕では、屈筋群の筋膜切開と同時に手根管開放を行う• 下腿では、前方・深後方・浅後方・外側コンパートメントの筋膜切開を行う• 開放創のまま減圧をはかる場合、頻回のガーゼ交換や感染予防への配慮が必要となる.

次の